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「人工知能に仕事を奪われる心配」を乗り越える

「人工知能に仕事を奪われる心配」を乗り越える

「AI(人工知能)に仕事を奪われると聞き、心配です」「自分の職業が将来なくなる仕事のリストに入っていて心配です」など、将来、「AIに仕事を奪われる」という話をよく聞きますが、どうなのでしょうか。

マクロミル・翔泳社によるAIについての調査によると、AIの導入で心配なこととして、52.1%が「今働いている人の仕事が奪われてしまう」ことと回答しています。一方で、AIに期待することは、「人手不足問題の解消」68%、「単純作業や危険作業を任せられる」67%が上位を占めています。

「AIに仕事が奪われる」と心配する人と、労働力としてのAIに期待する人が半々で拮抗する結果となっています。

 

〈ファクト1〉人は、ネガティブなニュースを好む

次の2つのうち、正しいのはどちらでしょう。

「これからの10年、20年間で、AIやロボットによって、多くの職業がなくなり、多くの人が仕事を奪われる」

「これからの10年、20年間で、AIやロボットによって、多くの職業が新しく生まれ、多くの人が新しい職業に就く」

これは両方とも正しいです。「AIが仕事を奪う」というと不安が高まりますが、「AIが仕事を代行してくれる」「ロボットが重労働、肉体労働を肩代わりしてくれる」と考えれば、これから訪れる未来にワクワクするでしょう。しかし多くの人はネガティブなほうに注目しやすいのです。

人間には、「ネガティブ本能」があるといいます。「物事のポジティブな面より、ネガティブな面に注目しやすい」という本能です。

「悪いニュース」と「いいニュース」では、「悪いニュース」のほうが圧倒的にインパクトが大きく、記憶にも残りやすいのです。

 

「世界は、悪い状態と、よくなっている状態を両立している。悪いニュースはドラマティックに報じられることが多いため、いいニュースよりも広まりやすい」---ハンス・ロスリング(「ファクトフルネス」日経BP社の著者)

 

この名言をしっかりと理解することが、ネガティブ本能を抑え、世界の世界の現状を正しく理解するために必要です。

 

 

(精神科医が教える「ストレスフリー超大全」樺沢紫苑著 ダイヤモンド社より引用)

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