金持ちになる男、貧乏になる男
「金持ちになる男、貧乏になる男」 スティーブ・シーホールド (訳)弓場隆 サンマーク出版
貧乏になる男は「汗水たらして働けばお金は稼げる」と考える。そして中年になったとき、それまでの約20年間の労働に見合うお金がほとんど残っていないことに愕然とする。
貧乏になる男たちには、「最低限度の生活条件を満たす以上に豊かにぜいたくに暮らす資格も権利も自分にはない」というマイナスの信念が蔓延している。「金持ちになるなんてとんでもない。自分のような人間がぜいたくな暮らしをするとは思い上がりもはなはだしい」と心の中でいつも自分をこき下ろしているのが実情だ。
一方、金持ちになる男は「自分は金持ちになるだけの価値がある。世の中の問題を解決して人々の役に立っているのだから、財産を築くことができる」と考えている。彼らはそういうプラスの信念をもっているので、夢の実現に向かって着実に前進しつづける。実際に金持ちになるに値するかどうかは関係ない。「自分は金持ちになるに値する」という信念を持つことが重要なのだ。
飢えで苦しんでいる人が大勢いる世の中で自分たちが金もちになる権利があるかどうかを、一部の知識人は真剣に議論する。しかし、金持ちはそんな議論には興味を示さず、自分は金持ちになるに値するというプラスの信念を貫いて繁栄への道を進む。これこそが、一部の賢者が貧しい状態にとどまり、普通の知能の持ち主が財産を築く理由である。
自分は金持ちになるに値すると考えれば金持ちになり考えなければ貧乏になる。信念は現実になる。哲学者はこの問題を大昔から探求してきたし、今後もその探求は永遠に続くだろう。
達成したい目標に基づいてプラスの信念を身につけよう。金持ちになることを選択できるなら、うだつが上がらない人生に甘んじる必要がない。
「人間はその能力を使って豊かさを手に入れるために生まれている」 ラルフ ワルド エマーソン
(Kazu)